ツンとくる黄色い調味料
皆さん、こんにちは!
今回はからしに関する雑学をご紹介します!
おでんや餃子、納豆など、ピリッとしたアクセントがクセになるからし。
実は水で練ると、辛みが増すことをご存じですか?
また、鉄製のおろし金を使うと風味が落ちるなど、意外なポイントも。
この記事では、からしの種類や健康効果、美味しい食べ方を詳しくご紹介します!
からしの発祥と歴史
からしは、アブラナ科の植物の種子から作られる香辛料で、世界中で使われています。
からしには大きく分けて和からし(日本のからし)と洋からし(マスタード)の2種類があります。
からしの原産地は、地中海沿岸から中央アジアにかけての地域とされています。
古代エジプトではミイラの防腐剤として、古代ギリシャでは既に薬用や調味料として使用されていました。
また、インドの伝統医学アーユルヴェーダでも使われていました。
日本には、奈良時代に中国から伝わり、当初は薬として使用されていました。
平安時代には、貴族の間で食用とされ、江戸時代になると庶民の間にも広まりました。
江戸時代になると、蕎麦や寿司、味噌田楽などの料理に使われるようになり、和食文化に定着しました。
和からしと洋からしの違い
からしの栄養価
からしの種子には、栄養素が豊富に含まれています。
100gあたりの栄養成分は以下の通りです。
- エネルギー:100~500kcal(製品によります)
- タンパク質:5~25g
- 脂質:5~40g(マスタードシードオイルを含みます)
- 炭水化物:20~50g
- ビタミンB群:主にビタミンB1、B2、B6が含まれています。
- ビタミンE:抗酸化作用があります。
- ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛)
- 食物繊:便秘改善に役立ちます。
からしの健康効果
からしには、様々な健康効果が期待できます。
- 抗菌・抗炎症作用
辛み成分「イソチオシアネート」が食中毒菌を抑制し、風邪やインフルエンザの予防にも役立ちます。
昔から刺身に添えられるのは、この抗菌作用が理由の一つです。
- 消化促進・胃腸の健康
辛み成分が唾液や胃液の分泌を促し、食欲増進や消化促進に役立ちます。
脂っこい料理と相性が良いです(とんかつ、餃子など)。
- 脂肪燃焼・ダイエット効果
代謝を高める作用があり、脂肪燃焼をサポートします。
適量摂取でダイエットにも最適です。
「鼻にツーン」の正体は?
からしの辛みは、「イソチオシアネート」という成分によるものです。
イソチオシアネートには、以下のような特徴があります。
- 揮発性が高い:空気中にすぐ拡散し、鼻の奥に到達して「ツーン」とした刺激を与えます。
- 抗菌作用が強い:刺身や寿司に添えられる理由の一つです。
- 消化を助ける:胃液の分泌を促し、食欲増進効果があります。
辛みの強さを調整する方法
からしの辛みを調整したい時には、以下の方法を試してみてください。
- 水を加えると辛くなる
からしの種子には「シニグリン」という成分が含まれており、水と反応して「イソチオシアネート」が
生成されます。
つまり、水を加えないと辛みが出ないということです。
練った直後よりも、5~10分ほど置くとイソチオシアネートが安定し、辛みが最大化します。
和からしは「鉄のおろし金」で作らない方がいい?
からしの粉を練る際、鉄のおろし金は避けたほうがよいと言われます。
その理由は、鉄と反応して風味が変わるからです。
からしの成分が鉄と化学反応を起こし、独特の風味が失われる可能性があります。
からしの香りや辛みが鈍くなることもあります。
そのため、からしの粉を練る際には、以下の道具がオススメです。
- 木や陶器のすり鉢・すり棒
風味を損なわず、滑らかに練ることができます。 - プラスチックやガラスのボウル
手軽で扱いやすいですが、練る際の摩擦が少なく、上手く混ざらないことがあります。
ちなみに昔の職人は「柿の葉」でからしを練っていました。
柿の葉には「タンニン」が含まれており、からしの辛みを引き立てると言われていました。
今でも一部の和食職人は、からしを練る際に柿の葉を使うことがあります。
フランスの高級マスタード「ディジョンマスタード」とは?
ディメンジョンマスタードとは、フランス・ブルゴーニュ地方(ディジョン市)発祥の高級マスタードです。
白ワインやワインビネガーを加えたことで、マイルドで深みのある味わいが特徴です。
フランス料理だけでなく、ドレッシングやソースのベースとしても使われます。
ディメンジョンマスタードと一般的なマスタードには、以下のような違いがあります。
一般的なマスタード
ディジョンマスタード
- 原料:ブラウンマスタード
- 酸味:強め(ワインビネガー使用)
- 辛み:やや強め
- 用途:フランス料理、サンドイッチ
ちなみにディジョンマスタードは「AOP(原産地呼称保護制度)」の対象になっており、厳しい品質基準が
あります。
おわりに
からしは古くから世界各地で愛用され、日本にも奈良時代に伝わりました。
栄養価が高く、抗菌作用や血行促進、消化促進などの健康効果が期待できます。
鼻にツーンとくる辛みの正体は「イソチオシアネート」で、冷え性やダイエットにも効果的です。
水で練ってしばらく置くと辛みが増すなど、意外な豆知識もたくさんあります。
和食や洋食のアクセントとして、上手に活用したいですね!
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以上となります!お読み頂きありがとうございました!
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