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長谷寺に関する雑学!

観音信仰と四季の花に包まれる古都の癒しの寺

皆さん、こんにちは!

今回は長谷寺に関する雑学をご紹介します!

神奈川県鎌倉市

かつて武士の都として栄え、今も歴史と自然が共存するこの街には、数多くの寺社が点在しています。

その中でも、江ノ電の沿線に佇む長谷寺(はせでら)は、観音菩薩を本尊とする古刹として、多くの参拝者に親しまれています。

長谷観音」の名でも知られている、アジサイの名所としても有名なこの寺には、どんな歴史と魅力があるのでしょうか?

 

📜 長谷寺の起源と歴史

鎌倉の長谷寺は、736年(天平8年)、僧・徳道上人(とくどうしょうにん)によって創建されたと伝えられています。

寺伝によれば、徳道上人は一本のクスノキから二体の十一面観音像を彫り、その一体を奈良の長谷寺に、もう一体を海に流しました。

その流れ着いた仏像が鎌倉の地で引き上げられ、安置されたのが、この長谷寺の始まりだと言われています。

この伝承から、奈良と鎌倉の長谷寺は「二体一木」伝説で結ばれており、兄弟寺のような関係にあります。

また、鎌倉時代源頼朝が幕府を開いた後、武家政権の庇護を受け、寺はますます栄えました。

特に観音信仰は広く庶民にも浸透し、「長谷詣(はせもうで)」と呼ばれる巡礼も盛んに行われました。

 

🗿 本尊・十一面観音菩薩像の荘厳さ

長谷寺の本尊は、十一面観音菩薩立像です。

高さ9.18mもの巨大な木造仏で、金箔をまとったその姿は、堂内に入った瞬間、訪れる人々を圧倒しつつも、優しい表情で包み込むような慈愛に満ちています。

十一面観音とは、頭上に11の顔を持つ菩薩であり、あらゆる方向から人々の悩みや苦しみを見つめ、救済してくれるとされています。

堂内は撮影禁止ですが、その神秘的な雰囲気は、仏教美術に興味がない方でも思わず手を合わせたくなるほどです。

観音信仰の聖地としてふさわしい荘厳さです。

 

🌼 「花の寺」としての魅力 〜アジサイ・紅葉・梅〜

長谷寺は「花の寺」とも呼ばれるほど、季節の草花が境内を彩ります。

特に有名なのが、6月のアジサイです。

境内の山の斜面には約2,500株、40種類以上のアジサイが咲き誇っており、「アジサイ路」は長谷寺の名物の散策コースです。

紫、青、ピンクと色とりどりのアジサイが石段を縁取り、鎌倉の梅雨の風物詩となっています。

また、春には梅や桜、夏は蓮、秋には紅葉、冬は寒椿など、一年を通じて花が絶えないのも特徴です。

いつ訪れても違った表情を楽しめる寺院です。

 

🌊 見晴台から望む相模湾江ノ島

長谷寺の境内には見晴台があり、ここからは由比ヶ浜相模湾、天気が良ければ江ノ島や富士山までも見渡すことができる絶景スポットになっています。

寺院にいながら、海を臨むことができるのは鎌倉ならではの贅沢です。

夕日が海に沈む時間帯は特に幻想的で、多くの人がカメラを手に訪れます。

 

🏛️ 観音ミュージアムと写経体験

2015年には、長谷寺文化財を展示する「観音ミュージアム」が開館しました。

十一面観音信仰の歴史や、寺宝、仏教美術を深く学ぶことができ、観音像のレプリカや絵画などを通して理解を深めることができます。

また、境内では写経体験も可能。静かな空間で心を落ち着け、経文を一字ずつ書き写すことで、日常の喧騒を忘れ、自己と向き合うひとときを得られます。

 

🚃 周辺の散策スポットとアクセス

長谷寺は、江ノ電長谷駅」から徒歩約5分と、観光にも非常に便利な場所にあります。

周辺には以下のような名所があります。

カフェや和菓子店、古民家レストランなども多く、のんびりと散策するのにぴったりのエリアです。

 

📝 長谷寺の「長谷」という名前の由来

鎌倉の「長谷(はせ)」は地名に由来しており、この地域には古くから観音信仰が根づいていました。

この信仰の起源は奈良県桜井市にある「長谷寺(初瀬寺/はせでら)」にさかのぼります。

奈良の長谷寺西国三十三所観音霊場の第八番札所であり、観音霊場巡りの中核をなす寺院です。

その観音信仰が平安時代鎌倉時代にかけて関東へと広がり、鎌倉の地にも同様の信仰を広めるべく「長谷寺」が建立されました。

両者は、「一本のクスノキから彫られた二体の十一面観音像をそれぞれ奈良と鎌倉に安置した」という伝承で結ばれており、いわば兄弟寺のような関係にあります。

このように、奈良の長谷寺の影響を強く受けたことから、地名の「長谷」と相まって、鎌倉のこの寺院も「長谷寺」と呼ばれるようになりました。

 

📏 十一面観音像の高さ「9.18m」に込められた意味

長谷寺のご本尊である木造十一面観音菩薩像は、高さ9.18mと、日本でも有数の大きさを誇る木彫仏です。

この「9.18」という数字には、次のような語呂合わせによる意味付けが伝えられています。

  • 9(く)→「苦しみ」

  • 1(いち)→「一歩踏み出す、一線を越える」

  • 8(や)→「やすらぎ」

つまり、「苦(9)から一(1)抜けて、や(8)すらぎを得る」という願いが込められたと言われています。

これは確かな史実というより民間伝承的な解釈ですが、多くの参拝者にとっては心に響くメッセージとなっています。

また、この観音像は「木心乾漆造(もくしんかんしつづくり)」という技法で作られており、クスノキの巨木を用いて、堂々たる風格を放っています。

 

📸 人気の写真スポット

長谷寺の境内には、可愛らしいお地蔵さまが点在しており、特に人気なのが以下の二種類です。

  • 良縁地蔵(りょうえんじぞう)
    小さな三体のお地蔵さまが、寄り添うように並んで立つ石像で、にこやかで優しい笑顔が特徴です。
    縁結びや人間関係の円満など、様々な良縁を祈願するご利益があるとされており、若いカップルや女性に大人気です。
    「見つけたら幸せになれる」とも言われており、写真スポットとしても行列ができるほどです。

 

  • 和み地蔵(なごみじぞう)
    石段の途中や小道の脇に、ほんのりと微笑むような表情で佇んでいる単体のお地蔵さまです。
    その名の通り、見る者の心を和ませる存在であり、SNSなどでも度々話題になります。

これらのお地蔵さまは、見た目にも可愛らしく、訪れる人に癒しを与えてくれる存在です。

 

🏯 地獄・極楽の世界と弁財天の神秘

長谷寺の奥まった場所には、ちょっと変わった雰囲気を持つ空間、「地蔵堂」と「弁天窟」があります。

  • 地蔵堂
    地蔵堂では、地蔵菩薩が祀られており、特に水子供養や亡き人への供養の場として多くの人が参拝に訪れます。
    優しい表情の地蔵像に、手を合わせる人々の姿が絶えません。

 

  • 弁天窟(べんてんくつ)
    この洞窟は、実際に内部に入って見学することができる人工の鍾乳洞のような空間で、壁面には弁財天や十六童子といった神仏の姿が彫刻されています。

洞窟内はひんやりとしており、やや薄暗い雰囲気の中に灯るろうそくの明かりが、神秘的な空気を醸し出しています。

洞窟の中には小さな祈願台があり、ろうそくを灯して弁財天に願いを込めることができます。

「学業成就」「金運上昇」「芸事の上達」など、弁財天のご利益を求める人に人気の場所です。

 

おわりに

鎌倉・長谷寺は、奈良の信仰を引き継ぎながら、独自の文化と自然美で訪れる人々を癒してくれる場所です。

観音様のやさしさに包まれ、四季折々の花々と静寂な空気に心が整う――。

そんな特別なひとときを過ごせることでしょう。

鎌倉を訪れた際には、ぜひこの観音さまの寺で、時間を忘れるような安らぎを感じてみてください。

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以上となります!お読み頂きありがとうございました!

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