大きなエリが特徴的な愛らしいトカゲ
皆さん、こんにちは!
今回はエリマキトカゲに関する雑学をご紹介します!
エリマキトカゲは、ユニークな見た目と行動が特徴のトカゲです。
その大きな襟のような皮膚を広げる姿が印象的で、日本では一時的にブームとなりました。
この記事では、そんなエリマキトカゲに関する詳しい情報をご紹介します。
エリマキトカゲの起源と生息地
エリマキトカゲは、オーストラリアとニューギニア南部を原産とするトカゲです。
特に熱帯や亜熱帯の森林、乾燥したサバンナ地帯に多く生息しています。
木の上や地上で生活しており、樹上生活者としての習性が強いです。
エリマキトカゲの分布地
エリマキトカゲは、以下の地域に広く分布しています。
乾燥地帯と湿地帯の境界付近で見られることが多く、木の陰や茂みの中に潜むことが一般的です。
エリマキトカゲの生態
エリマキトカゲの生態には、以下のような特徴が見られます。
- 歩き方
普段は四足で歩きますが、逃げるときには後ろ足で立ち上がり、二足歩行で素早く走る姿が有名です。
二足歩行での走行速度は、短距離で12km/hほどになることがあります。
- 水を飲む方法
エリマキトカゲは雨が降ると、エリマキを広げて水を集め、その水を口まで流し込むという賢い行動を
とることがあります。
- エリの役割
エリ(フリル)は敵に出会ったときに威嚇するために広げられます。
これにより、自分の体を大きく見せて捕食者を威圧します。
普段は首に折りたたまれています。
- 繁殖方法
繁殖期になると、オスはエリを広げてメスにアピールし、求愛行動を行います。
交尾後、メスは柔らかい土や砂地に穴を掘り、1回の産卵で10~15個の卵を産み、卵は平均で70~90日
ほどで孵化します。
孵化した子どもは親からの保護を受けませんが、生まれた時点でエリを備えており、威嚇行動をすることができます。
これにより捕食者から身を守ることができます。
- 天敵
ワシやタカなどの猛禽類や大型ヘビ、ディンゴや野生のネコなどの肉食哺乳類などです。
天敵と遭遇した際には、エリを広げて口を大きく開け、体を大きく見せることで、捕食者を威嚇します。
この行動は効果的で、多くの場合、捕食者が諦めるきっかけとなります。
威嚇が失敗した場合、エリマキトカゲは二足歩行で素早く走り、身を隠します。
この「最後の手段」が生存率を高めています。
エリマキトカゲの特徴
エリマキトカゲには、特徴的な襟以外にも様々な特徴が見られます。
- エリ
エリは皮膚と軟骨で構成され、首周りに広がります。
これを広げると直径が20~30cmほどになることもあります。
- 体長
成体の体長は約70~90cm(尾を含む)です。体の半分以上が尾です。
- 体色
茶色や灰色、オレンジがかった色調を持ち、環境に溶け込むカモフラージュ能力を備えています。
日本でのブーム
1980年代に日本でエリマキトカゲは大ブームを巻き起こしました。
そのきっかけは、以下のようなメディアによる影響です。
日本の某自動車メーカーのCMにエリマキトカゲが出演し、「二足歩行で走るトカゲ」というユニークな姿が
話題となりました。
それからは、エリマキトカゲをモチーフにしたグッズやおもちゃが多数販売され、子供たちにも人気を集め
ました。
ブームは数年間続きましたが、やがて収束し、現在は自然愛好家や爬虫類ファンの間で親しまれる存在と
なっています。
恐竜との関連性
エリマキトカゲはそのユニークな外見と動作から、恐竜との関連を指摘されることが多いです。
特に以下の特徴が恐竜を連想させます。
- 二足歩行
エリマキトカゲは地上で危険を感じると、後ろ足で立ち上がり、素早く二足歩行で逃げます。
この動きは小型の肉食恐竜(コエロフィシスやラプトル類)と似た運動パターンを持っています。
- エリを広げる行動
首周りのエリ(フリル)を広げて威嚇する姿は、映画「ジュラシック・パーク」に登場したディロフォ
サウルスの表現に大きな影響を与えました。
実際にはディロフォサウルスにエリがあった証拠はありませんが、エリマキトカゲの特徴が映画製作者にインスピレーションを与えたとされています。
- 恐竜の再現モデル
科学者や博物館で恐竜の動きを再現する際、エリマキトカゲの行動が参考にされることがあります。
特に二足歩行のバランス感覚や走行パターンが、恐竜の運動生理学研究に役立っています。
名前の由来
エリマキトカゲの学名「Chlamydosaurus kingii」には以下のような意味があります。
- 「Chlamydosaurus」
ギリシャ語の「chlamydo-」は「マント」や「覆うもの」を意味し、エリマキの構造を示しています。
「-saurus」は「トカゲ」や「爬虫類」を意味する言葉です。
- 「kingii」
学名に付けられた「kingii」は、このトカゲを最初に記録した英国の博物学者フィリップ・キングへの献名です。
この名前は、トカゲの外見と発見の歴史を反映しており、その特徴的なエリマキがいかに印象的であるかを
物語っています。
おわりに
エリマキトカゲはそのユニークな外見だけでなく、適応能力や生態も非常に興味深い生物です。
一度注目を浴びたことで終わるのではなく、今後もその生態系での役割や保護の重要性が見直されることを
願います。
あなたもこの魅力的なトカゲに出会うことで、自然界の不思議さを改めて実感できるかもしれません。
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