過去の教訓を未来へ
皆さん、こんにちは！
今回は津波防災の日に関する雑学をご紹介します！
毎年11月5日は津波防災の日です。
この日は過去に起こった津波の被害を教訓に私たち一人ひとりが命を守る行動について考える大切な日です。
地震や津波はいつ起こるか分かりません。だからこそ、日頃からの備えと意識が命を守るカギになります。
🌊 津波防災の日の由来
津波防災の日は、2011年の東日本大震災をきっかけに制定されました。
この日は、1854年（安政元年）に起こった安政南海地震の際に、和歌山県広川町の庄屋・濱口梧陵（はまぐち ごりょう）が稲むらの火で村人を救った出来事に由来しています。
濱口梧陵は、津波の危険を感じ取ると自分の田んぼに積んであった稲の束（稲むら）に火をつけ、人々を高台へと導きました。
その後も彼は堤防を築くなど、地域の復興に尽力したと伝えられています。
この勇気と知恵の行動が、後世に語り継がれる防災の象徴となったのです。
📅 なぜ11月5日なのか？
安政南海地震が発生したのが、1854年11月5日（旧暦）でした。
この日を記念して、2011年（平成23年）に政府が津波防災の日として制定しました。
さらに、同年に国連が採択した世界津波の日も同じく11月5日であり、日本発の防災の知恵が世界に広がっています。
🦺 津波防災の日に行われる活動
全国各地では、津波避難訓練や防災講習、子ども向けの学習イベントなどが行われます。
自治体や学校、企業などが連携して、防災意識を高めるための取り組みを実施しています。
例えば、避難経路の確認や、防災グッズの点検、防災アプリの活用など、日常生活の中でもできる対策が注目されています。
⛑️ 私たちにできる津波への備え
津波が来る前に、以下のように備えておくとよいでしょう。
- 家族で避難場所と連絡方法を確認しておく
- ハザードマップで自宅や職場周辺の津波リスクを知る
- 防災バッグを定期的に見直す（飲料水・食料・ライト・充電器など）
- 「津波てんでんこ」の教えを忘れない（それぞれが自分の判断で逃げる）
これらの小さな備えが、いざという時に大きな差を生みます。
🌏 世界津波の日について
世界津波の日は、2015年12月22日に国連総会で正式に採択された国際記念日です。
この提案を行ったのは日本政府であり、津波による多くの被害と、それに立ち向かってきた防災の経験を基に「津波への備えを世界中に広めること」を目的として制定されました。
制定の背景には、
など、世界各地で起こる津波災害が挙げられます。
日本の提案は、142ヶ国の賛同を得て採択され、毎年11月5日が世界津波の日として定められました。
🌐 「Tsunami」という言葉が世界共通語になった理由
元々、津波は日本語で、「津（港や入り江）＋波（なみ）」＝港に押し寄せる波という意味です。
この言葉が国際的に使われるようになったのは、1896年の明治三陸地震津波がきっかけと言われています。
この災害の被害状況を調査したアメリカの学者が、日本語の「Tsunami」という言葉をそのまま報告書に記載し、学術的な用語として広まっていきました。
それ以前は、英語では「tidal wave（潮汐波）」という表現が使われていましたが、実際には津波は潮の満ち引きとは関係がなく、地震や海底変動による波です。
そのため、現在では「Tsunami」が国際的な正式用語として使用されています。
つまり、「津波」は数少ない日本語由来の世界共通語の一つです。
🚄 津波の速さについて
津波は海の表面だけでなく、海の深い部分の水全体が動く波であるため、非常に速いスピードで伝わります。
- 深海（数千メートル）では：700〜800km/h（ジェット機並み）
- 浅瀬（沿岸に近づくと）：50〜80km/h程度まで減速
この速度の違いは、「波の浅水効果（しょうすいこうか）」によるものです。
深い海では波が速く、浅い海に入ると海底の摩擦で速度が落ち、代わりに波の高さが増します。
その結果、沿岸では巨大な波となって襲来するのです。
この特性によって、沖合で船が津波に気付かないこともありますが、岸に近づくと突然大きな波となって押し寄せるのです。
おわりに
津波防災の日は、単なる記念日ではありません。
それは、「過去の悲劇を繰り返さないために、いま何ができるか」を考える日です。
濱口梧陵のように、知恵と行動で命を守る意識を私たち一人ひとりが持ち続けたいですね。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
以上となります！お読み頂きありがとうございました！
こんな雑学が知りたい！などリクエストがありましたら、是非コメント欄にお寄せください！
