歴史が息づく石段の温泉郷
皆さん、こんにちは!
今回は伊香保温泉に関する雑学をご紹介します!
群馬県渋川市にある伊香保温泉(いかほおんせん)は、万葉集にも登場するほど古い歴史を持つ、日本屈指の名湯です。
温泉街のシンボルである、365段の石段や鉄分を含む「黄金の湯(こがねのゆ)」と透明な「白銀の湯(しろがねのゆ)」の2種類の泉質など、他にはない魅力が満載です。
首都圏からのアクセスも良好で、日帰り旅行から本格的な湯治まで、幅広く楽しめる観光地です。
📜 伊香保温泉の起源と歴史
伊香保温泉の歴史は古く、約1900年前、古墳時代までさかのぼると言われています。
最初は、近隣の榛名山の火山活動で湧き出した温泉を、上毛野(かみつけの)国の住民たちが利用していたと伝わります。
その後、戦国時代には武田信玄の家臣たちが負傷兵の療養のために訪れたという記録もあり、湯治の地としての役割も担ってきました。
明治時代に入り、ロープウェイや鉄道の整備が進むと、東京などの都市圏からの観光客が急増し、一大温泉地として発展しました。
昭和に入ってからは文人や芸術家の憧れの地ともなり、今では観光・保養・文化が融合する温泉地として多くの人々を惹きつけています。
💧 黄金の湯と白銀の湯、二つの泉質
伊香保温泉の最大の特徴の一つが、2種類の源泉を持っている点です。
- 黄金の湯(こがねのゆ)
茶褐色のにごり湯で、鉄分と塩分を多く含みます。
保温・保湿効果が高く、冷え性や関節痛、慢性皮膚病に効果的です。
湧出直後は無色透明ですが、空気に触れることで酸化し、黄金色に変化します。
この二つの湯を両方楽しめる宿や日帰り温泉施設も多く、好みに合わせた温泉体験が可能です。
🧱 石段街の魅力と歩き方
伊香保のシンボルである365段の石段街は、温泉街の中心に位置する観光スポットです。
江戸時代から続くこの石段は一年365日を表すとされ、健康祈願や長寿祈願の意味合いも込められています。
両側には、以下のような店がずらりと並んでいます。
最上段には伊香保神社があり、旅の安全や恋愛成就、健康を祈願する人々で賑わいます。
🚩 伊香保温泉周辺の観光スポット
伊香保温泉は、温泉以外の観光地も充実しています。
- 河鹿橋(かじかばし)
紅葉や新緑の季節に特に人気のフォトスポットです。
朱塗りの橋と自然が織りなす景観はまさに絶景です。
夜間はライトアップされ、幻想的な雰囲気です。
- 伊香保グリーン牧場
動物とのふれあい体験やバター作り、ソフトクリームが楽しめる牧場です。
小さな子ども連れにもピッタリです。
🍵 温泉まんじゅう発祥の地?
これは、大正時代に伊香保の名物として誕生した茶色のまんじゅうが始まりとされています。
伊香保の温泉は「黄金の湯」と呼ばれる茶褐色のお湯が特徴であり、この色にちなんで考案されたのが、黒糖を使った茶色の皮のまんじゅうです。
中にはこしあんや粒あんが入っており、温泉街を歩く観光客に無料でふるまう店も多くあります。
この伊香保温泉の「勝月堂(しょうげつどう)」などが元祖とされており、ここで生まれたスタイルが全国に広まりました。
現在では、多くの温泉地で見られる、温泉まんじゅう文化の元祖とされているのです。
💗 石段の途中で恋愛祈願?
伊香保温泉のシンボルともいえる365段の石段街の最上部には伊香保神社があります。
この神社は古くから縁結び・安産・子宝などのご利益で知られ、特に恋愛成就のパワースポットとしても人気です。
若いカップルの間では「手を繋いで石段を登り切るとずっと一緒にいられる」という言い伝えもあり、デートスポットとして訪れる人も多くなっています。
また、神社で縁結びのお守りを購入し、石段の途中にある愛の鐘を鳴らすとさらにご利益があるとも言われています。
このように、温泉街そのものが歩いて恋愛成就祈願ができるユニークな場所となっています。
🖊️ 明治の文豪も訪れた温泉地
伊香保温泉は明治~大正にかけて、多くの文人墨客(ぶんじんぼっかく)に愛された文化の香る地でした。
- 与謝野晶子
情熱的な恋の歌で知られる与謝野晶子は、夫・与謝野鉄幹と共に伊香保を訪れており、多くの詩を詠んでいます。
彼女の作品では、伊香保の自然の美しさや情緒が色濃く反映され、温泉街の雰囲気とマッチした叙情性が感じられます。
- 徳富蘆花
明治の国民的作家・徳富蘆花は、伊香保が舞台となっている自伝的小説『不如帰(ほととぎす)』で有名です。
彼は伊香保の気候と環境を愛し、蘆花記念文学館という資料館が石段街の途中に設けられています。
彼の世界観や文学に触れることができるスポットです。
こうした文人たちの足跡を辿ることができるのも、伊香保温泉のもう一つの魅力です。
おわりに
伊香保温泉は、ただの温泉街ではありません。
歴史、文化、自然、そして癒しのすべてが詰まった特別な場所です。
石段を一段ずつ登り、古の人々も同じように湯に癒されてきたことに思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
黄金の湯と白銀の湯、どちらに入るか迷うのもまた旅の醍醐味です。
日々の疲れをリセットしに、伊香保温泉を訪れてみませんか?
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以上となります!お読み頂きありがとうございました!
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