夫婦で考える避妊のカタチ

皆さん、こんにちは。
今回はパイプカットに関する雑学をご紹介します。
パイプカットとは、男性が精管を切断または封鎖することで、永久的な避妊を目的とした手術のことです。
日本ではまだ選択肢として認知が低いものの、海外では身近な避妊手段として広く利用されています。
今回は、安全性や効果、手術の流れ、デメリットなどを分かりやすくご紹介します。
🩺 パイプカットとは?
パイプカットは、性腺から射精管(精管)を切り、精子が射出されないようにする男性の不妊手術です。
手術は通常、日帰りで局所麻酔下に実施され、10~30分ほどで終了します。
🔍 パイプカットの種類
パイプカットは、以下のような施術方法が一般的です。
- 従来法(切開式)
- ノースカルペル法(NSV法/穴あけ式)
出血・痛みが少なく、安全性・回復が早い国際的に主流の手法です。
- ノースカルペル法の効果と安全性
避妊効果は99%以上であり、非常に高い効果を誇ります。
精子が再び通らないことを確認するため、術後2〜3か月後に精液検査が推奨されます。
合併症は1〜2%程度で、主に軽度の出血・感染・血腫・術後疼痛などが報告されています。
📌 パイプカットのメリット・デメリット
パイプカットには、以下のようなメリットがあります。
- 一度の施術で長期的・確実な避妊が可能。維持費不要。
- 女性の体への負担を軽減できる。避妊が男女で対等になる選択肢。
- 性機能には影響がない(ホルモン・勃起・射精などに問題なし) 。
しかし、その一方で以下のようなデメリットもあります。
- 半永久的な方法であるため、将来の子どもを望む場合は不可逆的。
また、再通手術は高額で成功率も限定的。 - ごく稀に慢性の陰嚢痛(PVPS)が生じることがあり、5%程度に見られる
- 感染や血腫など術後合併症が数%発生する可能性あり 。
🎌 日本での状況と、受けられる場所
日本でもNSV法を採用するクリニックが徐々に増加中です。
銀座MUクリニックなどでは外国人にも対応しています。
ただし、保険適用外の自由診療が主流で、費用は約25万円前後が相場です。
💉 手術の流れ(一般的な例)
一般的にパイプカットは、以下のような流れで行われています。
- 事前カウンセリング(対面またはオンライン)の後に同意を取得
- 局所麻酔を施し、NSV法などにより精管を処理
- 手術時間は10~30分程度、帰宅後は安静
- 1週間程度で通常生活、数ヶ月後に精液検査を行い異常がなければ避妊成立
※手術当日からシャワー浴可能、性交渉は数日〜1週間の避妊期間が推奨されます。
🌐 海外と比べた普及状況
米国では15~44歳男性の約5.7%がパイプカットを選択しています。
また、一部北欧・英語圏では男女とも避妊手段として一般的です。
一方、日本ではまだ普及率は低く、認知も課題となっています。
おわりに
パイプカットは、男性が主体的に避妊に参加できる手段として注目されつつあります。
一方で、可逆性の限界や術後合併症の理解も不可欠です。
選択を検討する際は、医療機関での十分な相談と情報収集が重要です。
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以上となります。お読み頂きありがとうございました。
こんな雑学が知りたいなどリクエストがありましたら、是非コメント欄にお寄せください。