ほんのり塩味と甘い香りの春を告げる和菓子
皆さん、こんにちは!
今回は桜餅に関する雑学をご紹介します!
春の訪れを感じさせる和菓子・桜餅。
ほんのり塩味の桜の葉と甘い餡の組み合わせが絶妙な和菓子ですが、実は関東風と関西風の2種類があるのを
ご存じでしょうか?
今回は、桜餅の発祥や歴史、作り方、栄養価、健康効果、そして興味深い雑学まで詳しくご紹介します!
桜餅の発祥と歴史
桜餅の発祥には諸説ありますが、最も有名なのは江戸時代(1717年)に東京・向島の長命寺で誕生したという説です。
長命寺の門番をしていた山本新六という人物が、境内の桜の葉が大量に落ちるのを見て、「これを有効活用
できないか?」と考え、塩漬けにして餅と組み合わせたのが始まりと言われています。
これが評判を呼び、「長命寺桜もち」として広まったのが関東風の桜餅の始まりです。
その後、関西にも桜餅文化が伝わり、関西では「道明寺粉」を使った桜餅が作られるようになりました。
関東風と関西風の違い
桜餅には「関東風(長命寺桜もち)」と「関西風(道明寺桜もち)」の2種類があります。
関東風(長命寺桜もち)
小麦粉ベースの生地を薄く焼き、餡を包んだものです。
どら焼きのような見た目で、しっとりとした食感が特徴です。
餅というよりも「和風クレープ」に近いです。
主に東日本で親しまれています。
関西風(道明寺桜もち)
「道明寺粉」というもち米を乾燥させて砕いた粉を使用しています。
粒々とした食感があり、もちもちしています。
餡を包んで、丸い形に仕上げられます。
主に西日本で親しまれています。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
どちらも桜の葉で包み、ほんのりとした塩味が甘い餡の風味を引き立てます。
関東風(長命寺桜もち)の作り方
材料(5個分)
- 小麦粉:50g
- 砂糖:大さじ1
- 水:100ml
- 片栗粉:小さじ1
- こしあん:100g
- 桜の葉の塩漬け:5枚
作り方
- 生地を作る:小麦粉・砂糖・水・片栗粉を混ぜ、滑らかな生地にします。
- 焼く:フライパンで薄く焼き、クレープ状にします。
- 餡を包む:生地の上にこしあんを乗せ、巻いて包みます。
- 桜の葉で巻く:最後に桜の葉で包んで完成です。
関西風(道明寺桜もち)の作り方
材料(5個分)
- 道明寺粉:50g
- 水:100ml
- 砂糖:大さじ1
- こしあん:100g
- 桜の葉の塩漬け:5枚
作り方
- 道明寺粉を蒸す:道明寺粉に水を加え、蒸し器で約15分蒸します。
- 砂糖を混ぜる:蒸しあがったら砂糖を加えて混ぜます。
- 餡を包む:生地を手のひらに広げ、こしあんを包みます。
- 桜の葉で巻く:最後に桜の葉で包んで完成です。
桜餅の栄養価
桜餅は和菓子の中では比較的カロリーが低く、ヘルシーな食品です。
- エネルギー:約200kcal
- 炭水化物:約45g
- たんぱく質:約4g
- 脂質:約1g
- 食物繊維:約2g
特に「道明寺桜もち」はもち米を使用しているため、腹持ちが良いのが特徴です。
桜餅の健康効果
桜餅には、以下のような健康効果が期待できます。
- エネルギー補給に最適
桜餅は炭水化物が豊富なので、エネルギー源として最適です。
運動後や疲れたときのエネルギー補給に向いています。
- 食物繊維が腸内環境を整える
こしあんには食物繊維が豊富に含まれており、腸の調子を整える効果があります。
桜の葉は食べる?食べない?—地域で違う食べ方!
関東風(長命寺桜もち)は、クレープ状の薄い皮とあんこを桜の葉で包んでいるのが特徴です。
この葉は比較的しっかりしており、食べると口に残ることが多く、葉を剥がして食べる人が多いと言われて
います。
また、長命寺桜もちを発祥とする東京・向島の「長命寺 桜もち」では、葉を剥がして食べるように勧められています。
その理由は、葉は香りづけが目的であり、そのまま食べると食感が良くないためです。
関西風(道明寺桜もち)は、もち米を蒸して潰した生地であんこを包んでいるため、食感がふんわり柔らかいのが特徴です。
桜の葉の塩味と餅の甘さが絶妙に合い、関西では葉ごと食べる人が多いと言われています。
また、関西の桜餅に使われる葉は、関東のものに比べて柔らかく食べやすいものが多いのも理由の一つです。
桜餅の葉を食べるかどうかは、個人の好みで決めて問題ありません!
なぜ桜の葉を使うのか?—3つの理由
桜餅に桜の葉の塩漬けを巻くのには、ちゃんとした理由があります。
- 餅の乾燥を防ぐため
桜餅はもち米や小麦粉を使用しているため、時間が経つと表面が乾燥してしまいます。
そこで、桜の葉で包むことで適度な湿度を保ち、しっとりとした食感をキープできるのです。
- 香りを移して風味を引き立てるため
桜の葉には「クマリン」という香り成分が含まれています。
このクマリンは、ほのかに甘くフローラルな香りを持ち、桜の香りの元でもあります。
桜餅の葉の塩漬けは、長時間保存するとクマリンの成分が生地に移り、桜餅特有の香りが生まれます。
食べるときに葉を剥がす場合でも、香りは生地に十分移っているので問題ありません。
- ほんのりした塩味が甘さを引き立てるため
桜の葉の塩漬けには、甘い餡の味を引き立てる役割もあります。
和菓子は基本的に甘味と塩味のバランスが大切ですが、桜の葉のほのかな塩気が、桜餅の甘さをより引き立てるのです。
このように桜の葉は単なる飾りではなく、味や香り、食感を良くするための重要な役割を果たしています。
ひな祭りや春分の日に食べる習慣
桜餅は春を象徴する和菓子ですが、特に食べられる機会が多いのが以下の2つの行事です。
- 3月3日「ひな祭り」
ひな祭りでは、桃の節句にちなんで甘酒やちらし寿司を食べますが、和菓子として桜餅を食べる習慣も
あります。
桜餅はピンク色でかわいらしく、春らしい見た目もひな祭りにピッタリのため、多くの和菓子店で販売
されています。
また、お彼岸の時期とも重なり、春分の日には桜餅と同じく「ぼたもち(おはぎ)」もよく食べられます。
- その他の桜餅を食べる習慣
・卒業・入学祝い:春は別れと出会いの季節なので、お祝いの席で桜餅が振る舞われることもあります。
・花見:桜の開花シーズンには、お花見のお供として桜餅が登場します。
こうした伝統行事と結びついていることから、桜餅は春に欠かせない和菓子として親しまれています。
おわりに
桜餅は江戸時代に誕生し、関東と関西で異なるスタイルが発展しました。
もち米や小麦粉を使ったシンプルな和菓子ですが、栄養価もあり、リラックス効果も期待できます。
春の訪れを感じながら、美味しい桜餅を楽しんでみてはいかがでしょうか?
--------------------------------------------------------------------------------------------------
以上となります!お読み頂きありがとうございました!
こんな雑学が知りたい!などリクエストがありましたら、是非コメント欄にお寄せください!